投資促進税制の仕組みを理解して節税しよう~特別減税制度の活用法

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特別減税制度を活用①投資促進税制

指をさす経営者

 

投資促進税の正式名称は「中小企業投資促進税制(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除)」です。

 

特別減税制度のひとつで、要件を満たした設備投資をした場合に、取得価額の全額を償却(即時償却)若しくは取得価額の7%又は10%相当額の税額控除が認められます。
中小企業投資促進税制の概要をまとめました。

 

 

令和2年度末で終了

 

本制度は平成10年6月1日から令和3年3月31日までの間に、新品の機械及び装置などを取得した場合に一定額の税額控除を受けられる特別減税制度です。

 

中小企業の場合は平成29年4月1日から令和3年3月31日までに取得した設備投資に対して、取得額の即時償却若しくは取得価額の7%又は10%相当額の税額控除を受けられます。

 

20年以上にわたって行われてきた特別減税制度ですが、令和2年度末で一旦終了する予定ですので注意してください。
延長される可能性もありますが、現時点では令和3年3月31日までに取得できるかがポイントになります。

 

 

対象資産

 

投資促進税制の利用事例が多い業種は製造業と建設業です。
対象になる資産の要件をご覧ください。

 

  • 機械及び装置で1台又は1基の取得価額が160万円以上のもの
  • 1台又は1基の取得価額が120万円以上の測定工具及び検査工具
  • 測定工具及び検査工具の取得価額の合計額が120万円以上
  • 取得価格70万円以上のソフトウェア(年度の合算金額70万円以上も可)
  • 車両総重量が3.5トン以上の貨物用普通自動車
  • 内航海運業の用に供される船舶

 

それぞれ控除や即時償却が認められるには、定められた要件を全て満たしている必要があります。
該当する設備への投資を検討している方は、投資促進税制の詳細情報をご確認ください。

 

 

 

対象の業種

 

本制度を利用する需要が高い製造業や建設業のほか、ソフトウエアへの投資も対象になっていることから幅広い業種が対象になっています。
小売業飲食業、教育業、医療・福祉、美容などが対象業種の一例です。

 

対象外になる業種は以下の4種類が国税庁のサイトにて紹介されています。

 

  • 不動産業
  • 物品賃貸業(駐車場業を除く)
  • 娯楽業(映画業を除く)
  • 性風俗関連特殊営業に該当する事業

 

 

申告方法

 

法人が行う青色申告にて、特別償却する場合は償却限度額の計算に関する明細書を添付します。
税額控除を受ける場合は明細書を添付して申告するなど、通常の申告(決算)より若干の手間が増えます。

 

基本的には投資した金額を特例で即時償却が認められるか7%or10%の控除を受けられるもので、手続きはそこまで難しくありません。
税理士のほか、法人向けに高額な設備・ソフトウエアを販売するメーカーも制度の概要や申告方法を理解しているので、商談の中で投資促進税制の利用可否を確認しておくとよいでしょう。

 

関連項目:減価償却で節税